ABEJA(アベジャ)は、ディープラーニングを活用してAIの社会実装事業を展開する企業。さまざまなシーンにおけるビジネスの効率化・自動化をおこなっています。OVERKASTは、ABEJAの事業拡大にともなうリブランディングのクリエイティブディレクション、チーミングなどのプロジェクトマネジメント、コーポレートサイトをはじめとする各メディアの情報設計をサポートしました。

ABEJA ― The Technopreneurship

ABEJAのリブランディングプロジェクトは、チーミングの支援からはじまりました。そのなかで、コーポレートサイトのリニューアルの話が持ち上がり、さらには根幹のブランディングが必要であるという判断に至ります。その後、正式にコーポレートブランディングを目的にしたプロジェクトが立ち上げられ、わたしたちはABEJAのデザインチームと協働しながら「ABEJAらしさ」とその表現を模索していきました。

関係を縫いなおすチーミング

わたしたちが最初におこなったのは、ABEJAメンバーの心理的状態や組織全体に対するチームのあり方などをインフォーマルに観察しながら、プロジェクト体制を整備していくことでした。経営者の意図を発展的に汲み取り解釈できるメンバーを集めて、意志のあるチームづくりを心がけたのです。こうした一連の作業を、OVERKASTではチーミングと呼んで、サービスを提供しています。
 
チーミングは、ほとんどのプロジェクトでおこなわれているように、コミュニケーションをメタ認知して最適化する作業。そのなかでもOVERKASTのチーミングでは、とくに関係と時間に注目します。プロジェクトにおける関係のほころびを直観して、それが時間によってどのように変化していくのか見定めながら、新たな関係に縫いなおす作業をおこなうのです。こうしたチームの支援は、プロジェクト立ち上げ当初から現在まで続いており、そのときの会社の体制に合わせて編集をおこなっています。

テクノロジーとリベラルアーツ

次に着手したのは、コーポレートブランドの軸となるコンセプトを探っていくことでした。ABEJAが企業として期待されていることは、「テクノロジー」という端的な言葉に集約できるのですが、それだとコモディティ化してしまう。したがって、このブランディングで必要だったのは、ABEJAがどのようにテクノロジーを取り扱っていくか宣言することと、テクノロジーに対してバランスが取れる概念を見出して、ABEJAらしい創造性を表わすコンセプトにすることでした。
 
わたしたちはリサーチやボードメンバーとのダイアローグをおこないながら、そこで出てきた話と哲学や工学で語られていることを重ね合わせ、「ABEJAらしさ」の言語化を進めていきました。そこで最終的に残ったのは、「テクノプレナー」と「リベラルアーツ」というキーワードでした。

ABEJA grid designed by Shed, Inc.

テクノプレナーシップというコンセプト

ABEJAのコンセプトにおいて、「テクノロジー」と「リベラルアーツ」は対の関係になっています。テクノロジーによって必要なリベラルアーツが決められると同時に、リベラルアーツによってテクノロジーの使い方が決まる。この円環運動で「ABEJAらしさ」を表現しました。
 
そして、円環を行き来する原動力は、起業当初からABEJAが大事にしてきた「アントレプレナーシップ」の行動精神であると考えたのです。最後に、このコンセプトを一言で表す言葉として、1990年代頃からアメリカで使われているテクノロジーとアントレプレナーシップを組み合わせた「テクノプレナーシップ」という造語を使いました。
 
ABEJAという言葉の語源は、スペイン語のミツバチです。この円環の8の字も、またミツバチの集合知的なダンスを意味しています。ミツバチのダンスは、自分たちが生きていくのに必要な蜜の場所を、太陽との位置に対して指し示すテクノロジーでもあるのです。
 
このコンセプトは、ABEJAが主催する大規模なカンファレンスイベント「SIX」やコンセプトムービー、新しいオフィスのデザインにも展開されていきました。

Technopreneurship

未来の主役は子供たち

わたしたちはABEJAのタグライン(ヴィジョン)やミッション、ヴァリューなどの開発もおこないました。最終的に決まった「ゆたかな世界を、実装する」という言葉は、リベラルアーツによって「世界」の「ゆたかさ」を判断し、それをテクノロジーで「実装する」という、ABEJAの「テクノプレナーシップ」を表現しています。「豊かさ」が「ゆたかさ」と開いているのは、未来の主役である子供たちにも読めるようにするためです。
 
「ゆたかさ」とは主観的なもので正解がありません。だから、テクノロジーを利用する際に、常にリベラルアーツで「ゆたかさとは何か」を問い続ける。こうしてABEJAというブランドの姿勢を表しました。現在もOVERKASTでは、遠藤のチーミングを中心に、ABEJAの成長を支援し続けています。

Scope of work

Concept Making
Copywriting
Creative Direction
Information Architecture
Teaming
Project Management
Knowledge Management
Facilitation
Web Development
Improve Team Collaboration
Requirement Definition

Client

ABEJA, Inc.

Year

2017 –

Team

Direction, Project Management: Tetsuo Endo (OVERKAST, Inc.)
Concept Making, Creative Direction, Information Architecture: Hiroshi Obayashi (OVERKAST, Inc.)
Art Direction: Tomoki Tachibana (Shed, Inc.)
Web Development: Masayuki Emi

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